不動産投資は「長期的」「安定的」に資産形成していく投資商品です。
ハイリスクハイリターンの投資商品に比べると安全ですが、まったくデメリットがない訳ではありません。不動産投資で失敗しないために知っておくべき「7つのリスク」について紹介します。
安定した不動産投資のためには、できるだけ空室を発生させないことが重要です。
空室が発生し家賃収入がなくなると、諸経費やローンの負担が重くなります。対策としては「空室が発生しない、入居者がすぐ入る」物件を選ぶことが大切です。ただ、どんなに良い物件でも「永続的に常時満室」とはいきません。周辺環境の変化や、事故や事件等、防ぎようがない事態が起こる可能性もあります。
そんな場合に備えて、入居者の有無にかかわらず家賃を保証するシステムや、管理業務のみを代行するシステムもありますので、メリット・デメリットを踏まえて自分に合ったサービスを選ぶのがよいでしょう。
不動産投資において、耐震性に不安のない物件を選ぶことはとても重要です。
1981年に新耐震設計法が施行され、それ以降に建てられた物件は耐震性に優れています。1995年1月 の阪神大震災では、1982年以降の建物で大破したものは皆無に等しいというデータが出ています。
また、2011年3月の東日本大震災でも新耐震基準のマンションは倒壊しておらず、特にワンルームマンションはファミリータイプのマンションに比べ柱や梁の数が多く、非常に高い耐震構造になっています。地震保険に関しても、任意での加入が可能です。
一般的な不動産投資で融資を利用する場合は「変動金利(または固定期間選択型変動金利)」が多いようです。
不動産投資において、キャッシュフローに一番大きな影響を与えるのがローン金利です。安い金利で融資を受けられればベストですが、ローン期間中に変動金利が少し上昇しただけでキャッシュフローに影響します。
現在の日本はまだ低金利状態であると言えますが、今後20〜30年にわたりロー ン返済を続けていくにあたり、ずっと低金利時代が続くとは限りません。
ある程度の上昇リスク(金利変動リスク)についても考慮し、無理のない計画を立てましょう。
地方の物件では建物や設備の老朽化が激しくなると、入居者は新しい物件に流れていってしまい、賃料を下げざるを得ないといったことも多々あります。
しかし東京では立地の良い物件であれば、そのような心配はあまりありません。経年に伴う建物の老朽化は、定期的にメンテナンスをすることで、最小限に抑えることができます。
修繕には多額の費用がかかりますので、購入物件の修繕計画や積立金等もチェックしましょう。
地震による倒壊と同様、火災による建物の焼失も不動産特有のリスクです。
賃貸用不動産の場合は入居者の不注意による失火や近隣建物からの類焼など、防ぎきれない部分が多々あります。
このようなリスクを軽減するためには、火災による危険度の比較的低いエリアを選別することや、建物の構造、設備を耐火性の高いものにする工夫等が必要です。
借主の経済的な事情等によって、賃料が予定どおり支払われなくなるというように、不動産投資には賃料滞納のリスクがあります。
賃料を滞納された場合は、借主への督促、連帯保証人への督促が必要となります。また、賃料の督促、回収、賃料の不払いを理由に退去させる業務を不動産業者や弁護士などに依頼した場合には費用が発生します。
このように賃料の滞納があった場合は労力と費用が発生することに加えて、その間、新たな借主を確保して収入を得ることができませんので、空室である状態よりもさらに損害を被ってしまう可能性があります。
仮に立ち退きが成立したとしても、不払い分の賃料が回収できるかどうかはわかりません。 前述した空室のリスク同様に、家賃を保証するシステムや、管理業務のみを代行するシステムもありますので、メリット・デメリットを踏まえて自分に合ったサービスを選ぶのがよいでしょう。
入居者間のトラブルが起こった場合はマンションの管理会社に任せるのが一般的です。
管理会社には、実例に基づくトラブル対応のマニュアルがあり、何か問題が起こった場合も円満かつ迅速に解決してくれます。